七宝焼とは
七宝焼とは、伝統工芸技法のひとつで、銀・銅・丹銅などの金属の「胎」素地上に釉薬(ゆうやく:カラス粉末、鉱物質の微粉末を水でペースト状にしたもの)を乗せたものを800℃前後の高温で焼成することによって、融けた釉薬によるガラスの美しい彩色を施すものです。金泊や銀箔を用いて日本的なイメージや透明釉薬との組み合わせで西洋アンティーク調の作品も創り出す事も可能です。
有線七宝
リボン状の薄い銀線で模様をつける技法。細いリボン線を文様の輪郭線に用い、それを境界にして釉薬を盛り焼成して制作します。
細かい図柄を表現できますが、植線の手間のかかる手法です。
エナメル(ヨーロッパ)七宝
主にヨーロッパのアンティーク・ジュエリーに見られる技法です。
英語ではエナメル、フランス語ではエマーユと呼ばれています。工芸品やジュエリーのエマイユにおいては、宝石のようなガラスの色と輝きが、金属(金、銀、銅)の光沢と組み合わさって、たいへん美しい効果を産み出します。
は作ることが出来ない極めて繊細で表現豊かな作品の制作が可能です。
プリカジュール(透胎七宝)
金属の枠だけで透かし部分に七宝を施すので、ステンドグラスのように光を透過し、繊細な美しさが特徴です。
アールヌーボー時代にヨーロッパのジュエリーに多く用いられた技法で、七宝技法の中でもとても手間のかかる高度な技術を要する技法です。
ギロッシュエナメル
金属の表面に繊細な模様を彫りこみ、そのうえに半透明のエナメル質をかけたもののことです。
エナメルの色合いの美しさと彫りの美しさの両方を楽しむことができるため、アンティークジュエリーでも大変人気があります。